こんばんは。
楽器ネタが多くなってしまっていますが、今回はストラトキャスターなどに
搭載されているビブラートユニット(トレモロアーム)の調整のしかたについて。
自分が行っている簡単な、自分で『馬なり調整』と呼んでいるやり方。
ベテランの方にはあまり参考にならないと思いますが、
あまり慣れていない方の参考になればと思い、アップします。
ストラトキャスターのシンクロナイズド・トレモロユニットで説明しますが、
基本的にはシンクロナイズドの派生、フロイドローズとその派生も同様です。
オークションに出品したYAMAHA RGX512J、現在出品中のRGX612JSも
弦高を決めてからの調整は以下に説明する調整、だけ、です。
前に紹介した、こいつでやります。やります、というか、やりました。
もう既に数年弦を張り替えるだけでほぼチューニングは安定しています。
オーソドックスな鉄板折り曲げただけのシンクロナイズドトレモロユニットです。
まず、チューニングと、自分のお好みに弦高、オクターブチューニングを済ませておきます。
その後、狂いにくいあたりに調整をしていくと若干弦高、オクターブとも
変わってしまうので、その都度調整しながらあわせていきます。
が、そんなに神経質に細かく調整することもないと思います。
まずは、チューニングがあってる状態で、アーミングを交えたフレーズを弾いてみます。
これは普段の自分のプレイスタイルに近い弾き方をすることが大切。
あんまりアップを使わない人が調整の時だけアップを多用して弾いて調整すると、
普段のプレイスタイルで弾いている時にチューニングは安定しません。
わたしの場合、フロイド系を含めて、意識的なアームアップの動作はほとんど行いません。
アームダウンで戻った時にチューニングがなんか戻り切らないな、
という時にだけ、「ちょちょっ」という感じでアップさせてチューニングを戻すための
アームアップを行うこともある、といった程度です。
なので、調整の際にも普段通りのアームの使い方で弾いてみてチューニングの変化を見ます。
弦の張りと裏のバネの張りが釣り合っていないと、各弦のバランスが崩れるのと同時に、
全体にチューニングが上がったり下がったりするはずです。
上がる場合=裏のバネの張りの方が強い。
下がる場合=弦の張りの方が強い。
と、言うことなので、そのままチューニングを直すと、
上がる場合はどんどんフィッティング状態が強くなり、
下がる場合はどんどんフローティング状態が強くなる、
ということになります。
まあ、実際にはフィッティング方向にはボディに密着以上には進まず、
フローティング方向も際限なくフローティングし続けるわけでなく、
どっかで合うようにはなるのですが、その状態でプレイし続けると
チューニングはあまり安定するものではありません。
特にフローティング方向に行き過ぎているアームはなかなか難敵。
なので、裏をひっくり返して、カバーが付いている場合はカバーを外すと、、、
出てきました。ユニットを引っぱってるバネと台座。
いじるのはこの台座をボディに固定してる2本のネジのみです。
しかし、傷だらけですねぇ〜(^^)
前出の上がる場合は、台座をボディに取り付けてあるネジを少しずつ緩める。
下がる場合は、このネジを少しずつ締めていく。
いずれも少しいじったら、チューニングをし直して、アーミング。
これを地道に繰り返していきます。
この最中にオクターブが著しく狂ったり、弦高が気に入らない、もしくはビビる、
などといった場合は弦高・オクターブを再調整します。
なので、最初セッティングが決まるまではなかなかに時間を要します。
弦高・オクターブを変えれば、また微妙に弦の張りが変わるので、
それに応じて裏のバネの台座のネジを締めたりゆるめたりしないとならないですから。
でもそんなに神経質にならなくても、ある程度のところで決まってくると思います。
で、調整の済んだ状態です。わずかにフローティング状態です。
フローティング状態ですが、それもわずかなもので、
3弦でやっと半音アームアップできるくらいです。
このやり方はフローティング量をこのくらい、と決めてやるものではないので、
もうちょっとフィッティングに近くなることもあれば、もっと浮くこともあると思います。
はじめは完全フィッティング、その後は3弦で1音近くアップできるフローティング
。。。などといろいろなセッティングをやってみたのですが、
なかなかチューニングは安定せず。
結局『馬なり』なんですが、このやり方で落ち着きました。
意外と安定してます。もうかれこれ3年くらいは弦交換だけです。
ご覧の方の中にも、
「完全フィッティングの方が安定するんじゃないの?」
「完全フィッティングの方が弦が切れても狂わなくていいんじゃない?」
と、思われる方も多いかと思います。
でも、経験上完全フィッティングは逆にあまり安定しませんでした。
アームをまったく使わない前提なら、完全フィッティングも良いかと思います。
でも、ですね、不思議なことに、
完全フィッティングにしてても弦が切れるとチューニングが狂う。。。
(もちろんフローティングセッティングに比べれば大きくは狂わないですが)
これも自分の経験上の話です。(なんでだろ?)
他の部分の調整が悪いのかもしれません。
でも、狂っちゃうんです。
なので、どうせ弦が切れたら狂うんなら、この『馬なり』調整がいいや、
と、いうことでずっとこのやり方で、不思議なことに安定しています。
アームもフィッティングに比べるとかなり軽く動作するので、都合がいいです。
もし、弦が切れたら。。。
ええ、
あきらめます。(きっぱり)
即弦交換のできないライブ中なら、ソロはチョーキング一発、ワンノートでごまかします。
バッキングは、もう、あきらめます。。。その曲は、もう、弾きません。
ここはギターの入っていないアレンジなんだ、と自分に言い聞かせます(^^)
(合わせられればクォーターチョークとかでごまかしながら単音弾きor簡単なオブリ)
で、曲が終わったらギター取り替える、と。
フロイドローズとその派生もロック機構があるというだけで、
基本構造はシンクロナイズドユニットと同様ですので、
なかなかチューニングが決まらないという慣れていない方は参考になるかもしれません。
ただ、フロイド系は2点支持で支持しているスタッドで弦高を調整するものが
多いと思うのですが、このやり方で他はそんなにいじらない調整だと
横から見た時にボディの上面とユニットが完全に平行にならないケースが多いと思います。
これが、「ボディとユニットが平行でないと嫌」という場合、
支点も含めてもっと突き詰めた調整をされたい場合、
そこらへんはもっと詳しい方のサイト・ブログをご覧下され。
最後に。。。
このストラトのネック。昔はそれほど感じなかったんですが、
いい具合に焼けてきたせいなのか、木目とは垂直の方向のうっすら見える目が
年々はっきりしてくるような気がします。
これは決して当時の最上位機種ではなかったと思うのですが、
この頃のものは中級くらいの機種でも結構いい材を使っていたんですかね。
以上、一番簡素な(だと思う)シンクロナイズド・トレモロユニットの調整でした(^^)
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